Raspberry Piをサーバーとして使う その2
前回のあらすじ
前回は、Raspberry Pi3にRaspbianをインストールし、ユーザーIDの設定を行った。visudoを使って管理者権限を操作したため、新規作成したユーザーIDはsudoを使って様々なコマンドを実行できるはずである。初期IDは不要であり、かつデフォルトとして知られていて危険なので、削除した。
無線LAN接続と固定化
初期設定では、無線LANインターフェース(wlan0)が無線LAN親機と接続していないため、IPアドレスが割り振られていない。GUIで設定すると簡単に済むが、以下のコマンドでもできる。SSHでリモート接続しているので、コマンド実行を採用する。
$ sudo iwconfig wlan0 essid [無線LAN親機のESSID] key s: [無線LAN親機のWEPキー]
繋がったら、iwconfigを実行する。
$ iwconfig
wlan0 IEEE 802.11bgn ESSID:"aterm-2d65f7-g"
Mode:Managed Frequency:2.442 GHz Access Point: 1C:B1:7F:E5:89:76
Bit Rate=72.2 Mb/s Tx-Power=31 dBm
Retry short limit:7 RTS thr:off Fragment thr:off
Power Management:on
Link Quality=70/70 Signal level=-32 dBm
Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0
Tx excessive retries:54 Invalid misc:0 Missed beacon:0
lo no wireless extensions.
eth0 no wireless extensions.
wlan0に接続先の無線LAN情報が出力されるので、IPアドレスが割り振られたか見てみることにする。
$ ifconfig
wlan0 Link encap:Ethernet HWaddr b8:27:eb:1f:4e:40
inet addr:192.168.0.3 Bcast:192.168.0.255 Mask:255.255.255.0
inet6 addr: fe80::36ab:47e2:1487:facf/64 Scope:Link
inet6 addr: 240f:6c:5fe4:1:c6cb:e663:52b6:8043/64 Scope:Global
inet6 addr: 240f:6c:5fe4:1::1/128 Scope:Global
UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1
RX packets:269457 errors:0 dropped:243531 overruns:0 frame:0
TX packets:8901 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
collisions:0 txqueuelen:1000
RX bytes:76953337 (73.3 MiB) TX bytes:971327 (948.5 KiB)
IPアドレスが割り振られた。しかし、動的に割り振られたものである可能性があり、固定化したい。ということで、設定ファイルを編集する。
$ nano /etc/network/interfaces #nanoの方が操作しやすい。vi操作はLinux操作の基本となっているようなので注意。
# Please note that this file is written to be used with dhcpcd
# For static IP, consult /etc/dhcpcd.conf and 'man dhcpcd.conf'
# Include files from /etc/network/interfaces.d:
source-directory /etc/network/interfaces.d
auto lo
iface lo inet loopback
iface eth0 inet manual
allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet manual
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
RaspbianはDebian系ディストリビューションのため、/etc/network/interfacesを編集すればよい、と思っていたが、/etc/dhcpcd.confを編集すればできるようだ。編集方法は上記ログの通り、「man dhcpcd.conf」を実行すれば確認できる。なお、RedHat系ディストリビューションの場合は/etc/sysconfig/network-scripts/にあるインターフェースファイルを編集する。
$ sudo nano /etc/dhcpcd.conf
編集し終えたら、networkサービスを再起動する。再起動しても影響がない、というのであればOSごと再起動してもいいと思う。SSHでリモート接続する際には、固定化したIPアドレスを指定するように。
次回は、Raspberry PiでCMS(Contents Management System)を使えるようにしてみたいと思う。