中古PCでサーバー構築および運用練習 その1

最初にお詫び

前回、「Raspberry Piでサーバー構築を行う」というたぐいの予告をしたが、Raspberry Piを別の用途で使用しているため、中止とした。気になっていた方には、申し訳なく思う。Raspberry Piはいじり甲斐のある機械で、コストがかかりにくい(そう感じているのは自分だけかもしれないが)ので、気軽にチャレンジしてみてほしい。

中古PCをサーバーマシンにする

今回は、自宅で余っているかもしれないPCを使い、サーバーを構築する。捨てるなんてもったいない、何かしら使い道を見つけて寿命を延ばしてあげたいものである(そんなことを考えるのは自分だけかもしれないが)。ファイルサーバーにするもよし、DBとWEBとAPを入れて、CMSサーバーとするもよし、さらにその他の用途もありそうである。

今回、サーバーマシンにするPCは、HPのProBook 4510s。CPUはIntel Core2Duo P8700。2.53GHzのデュアルコアで、ハイパースレッディング非対応ながらVT-x対応。Windows Vista Basicモデルで、当時の視点で考えればそれなりにスペックが高い。メモリは4GBと多めだが、HDDが160GBと少々心もとない。HDDを交換すればいいのだが、PCに電源アダプタのみの中古で購入してきたものなので手をかけたくない。

このPCにCentOS7をインストールする。インストールについての解説は、Web上に多く存在するので割愛。あえて解説するなら、「IPアドレスはあらかじめ固定化しておく」ことと、「自分のユーザーを管理者として作成する」ことくらい。

初回起動時は必ずアップデートを行う。

$ sudo yum -y update

あとは、なにかと邪魔になるSELINUXの無効化も行う。が、setenforceコマンドで設定しても再起動したら有効となってしまうので、設定ファイルを変更する。

$ sudo vi /etc/selinux/config
SELINUX=enforcing ⇒ SELINUX=disabled に変更

この後で再起動すれば、SELINUXが無効となるが、その前にノートPCゆえの問題があるので解決しておきたい。ノートPCを閉じると、サスペンドしてしまう。本来の使い方では便利なシステムだが、サーバーとして使うには不便だ。SSHでのリモート接続ができなくなってしまうからである。というわけで、サスペンドしないように設定する。

$ sudo vi /etc/systemd/logind.conf
HandleSuspendKey=ignore に変更 コメントアウトされているので#を外すのを忘れないこと
HandleHibernateKey=ignore に変更 コメントアウトされているので#を外すのを忘れないこと
HandleLidSwitch=ignore に変更 コメントアウトされているので#を外すのを忘れないこと

ノートPCを閉じたときの動作は「HandleLidSwitch」にて設定される(と思う)が、他も設定してみた。サスペンドキーの設定、ハイバネートキーの設定を、logindで行わないようにした。これで、ノートPCを閉じてもサスペンドすることはない、と思う。

次回は、このノートPCでRAIDの構築を行いたいと思う。前情報を出しておく。
・USBメモリを差すと/dev/sd* として認識する。/dev/sdb1など
・RAIDはソフトウェアRAIDとする。
・RAID構築練習なら、USBメモリを使うのがベターと考える。比較的安く調達できる。
・すでにRaspberry PiでRAID構築の実例が出ている。
ちなみに、LPICレベル2、201試験に登場する。自分も勉強中なのだが。